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| われらの時代のエンターテインメント? |
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| 遥か昔、とてつもなく若い頃。眉間に皺を寄せながら、悲惨な現実を容赦なく映し出すイタリアン・ネオリアリズムなどに傾倒している私に、戦中派の父がこう言った。 |
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「俺には銭を払ってまで、そんな悲しい現実をわざわざ覗き見するような倒錯した趣味はないね」 |
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死と隣り合わせに生きてきた男の吐く言葉には一々重みがあり、若き日の私は狼狽するのだった。
しかし、こちらにはこちらの言い分もあった。確かに赤紙一枚で徴兵される事もなく、飢える事も、B29爆撃機による空襲の恐怖を味わったこともない世代である事は確かだ。しかし、さぞかし幸せだろうと言われても、その幸せな筈の足元は何故かフワフワしていて、地に足を着けようにも空回り、踏ん張ろうとすればするほどおかしな事になって行く。
飢える事のない幸せな舞台装置の元では、身を焦がすような恋愛すら至難のわざで、たいていは身も蓋もないものに変容してしまう。 |
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| ビクトリア・ピークでウィリアム・ホールデンを待つジェニファー・ジョーンズのような慕情的メロドラマに見られる「別離」も激動の世ならばこそ成立するのであって、そうでなければどういう漫画的別離に発展して行くか、父の世代には想像もできなかったろう。 |
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男 |
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「美味しいコーヒーをいれたよ」 |
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女 |
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「私、紅茶好きの相手じゃないと上手くやって行けない
ような気がするの」 |
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| な、なんという、莫迦気た破局の場面!そう!こちらにはこちらのやるせなさってものもある。 |
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胸のすくようなエンターテインメント。我を忘れて身を投げ打って、このイカサマな現実からスルリと抜け出せるような突破口としてのエンターテインメント。火山エンターテインメントは、そんな世界を創出すべく日夜奮闘を続けています。 |
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